錦花鳥のcho-ちゃん物語

我家に住む錦花鳥のcho-ちゃんの日記

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

yuruの昼寝

yuruは止まり木に身体を預けます 纏う羽毛はふっくらと 足をすっかり仕舞い込んで お地蔵さんのように 冬の寒さを耐えます 寝ている間は 夢心地 遠い昔を懐かしむような顔で 慣れ親しむ歌を聞いているかのように 時に、止まり木から落ちそうになるくらい 眠…

鳥の家

子供たちは すっかり雌雄の羽紋になりました nikeは雄の紋様 頬は赤く染まり、脇には水玉模様が浮き出ています もう幼き姿は遠き日のようです もう一羽の雄のtomaは まるで落ち着きません 昨日まで一緒に遊んでいた雌のkoaとtume相手に 悲しい性を丸出しに …

手離れ間近

子供たちは もう好き勝手 いつも六羽 あっちへ飛んでは、こっちへ 止まり場を見つけては 仲良く並んで一休み 先輩鳥のcho-ちゃんは 今日も大人しく寝ています 一羽だけ、いつも遅れて辿り着く ふんわりとしたクリーム色に まん丸い大きな目 一番最後に生まれ…

雛だらけ

cho-ちゃんは ポン君の手の中に入れない日々が続きます ポン君の手の平は 産まれたての雛で溢れているのです すっかりふて腐れるcho-ちゃんの周りを 何も知らない雛たちは 大きな顔で歩き回ります あまり傍によると cho-ちゃんは渾身の力で伸び上がり 容赦の…

夫婦鳥

秋を前に 今度は二羽の錦花鳥が 新婚旅行さながら、ポン君の元へやってきます すっかり大人の夫婦鳥は 一つ家の中 慌ただしく愛を育みます ポン君は今までになく、面倒見よく しきりに巣箱を覗いては その日の様子をつぶさに 身振り手振りで語ります ついに …

飛行

女王であるcho-ちゃんは 気紛れにyuruを誘います 美しすぎるからか 駆け引き上手なのか 雄の性なのか ご褒美に滅法弱く すっかり虜なってしまって 時に、cho-ちゃんの叱責、露骨な無視にも 飄々と cho-ちゃんの後ろで 無邪気に飛び跳ねます じっと見ていたポ…

yuruの巣作り

yuruは巣作りが大好きです 受け入れたはずのcho-ちゃんの 女王のような気紛れさに 振り回されながらも しもべさながら 一途に追い続けます でも、ポン君の手の中にいるうちは 目も心も閉じてしまって まるで相手にされないので どこからか咥えた枯草や糸くず…

二つの影

ある日 いつもならすぐに飛び去るcho-ちゃんが じっとyuruの能天気な踊りを眺めます 彼の耳触りなはずの歌にも どうやら様子が違います 身をかがめるcho-ちゃん yuruはすぐさま 白い背中へと羽ばたくと ずっと望んできたその場所へ辿り着きます いつも素っ気…

成鳥

yuruは縞模様 真白いcho-ちゃんとは違い 身体はグレー 腋は濃茶に白の水玉模様 頬はすっかり紅く 大人の雄になりました 拙い恋心 自らへの讃歌 日々磨き上げるべく 歌の練習です ですが、残念ながら 当のcho-ちゃんの眼中には 器に盛られた食事にしか 興味は…

新顔

それから数日後 ポン君は新しい鳥を持って帰ってきました cho-ちゃんの仲間です ですが、cho-ちゃんは知らん顔 幼いyuruは鳴くのが仕事 ポン君の生活はまた忙しくなりますが 誰彼なしに 文句を言いながら あっちに走り こっちに走り 疲れたと言いながらも 頬…

夢想④

cho-ちゃんは いつもポン君の手の平で時を過ごします その中では 時間も永遠 一日すら終わらないで ずっと二人を見守っています でも本当は 存分に空を飛びたいのではないか 一緒に飛ぶ仲間が欲しいのではないか 広い空を仰ぎたいのではないか と心配になり…